2017年8月11日金曜日

『アマルティア・セン講義 経済学と倫理学』アマルティア・セン

 ちくま学芸文庫。徳永澄憲、松本保美、青山治城 訳。
 本書は、アマルティア・センが1986年4月に行ったカリフォルニア大学バークレー校でのロイヤー講義の内容をまとめたものである。
 例えば選択間の内部的整合性だったり自己利益の最大化といったふうに、人間は合理的に行動するものだという主流の経済学の考え方はちょっと違うんじゃないか。そこに倫理学的思考を入れることで、経済学はもっと現実に即したものになるんじゃないか、と著者は考えている。そんな著者の思想を全体的に俯瞰して解説しているのが本書である。
 ただ、私には難しかった。著者が言いたいことが難しいからではなく、専門用語がよくわからなかったからだと思う。実証主義経済学、厚生主義経済学、一般均衡理論、結果主義、功利主義、厚生主義…。これらがなんとなくでもイメージできる程度の素養がなければ、彼のいいたいことを本当に理解するのは困難なのではないか。逆にそれらの基礎的な経済学の素養を持っている人であれば、この本を面白く読めるのではないかと思った。出直してきます。

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