2015年11月29日日曜日

『Workout』Hank Mobley

 1961年の録音。ハンク・モブレイ(テナー・サックス)。Grant Green (guitar), Wynton Kelly (piano), Paul Chambers (bass), Philly Joe Jones (drums)。これもハードバップらしい。
 このテナー・サックスの音はとてもやわらかくてあたたかい。そして疾走感のある曲でも、いい具合に力が抜けていていい感じだ。どこかの喫茶店で聞いたことのあるような曲の数々。ジャズって真っ先に思い出すのはこんなような雰囲気のアルバムかもしれない。
 ジャズのことは詳しくないんだけど、なんか適当に昔のアルバムとか買って聴いていると、バックで弾いている人たちがわりと同じような顔ぶれだということに気づく。グラント・グリーンはあまり聞いたことがないけど、そのほかのメンバーはよく耳にする。きちんと系統立ててジャズを聴いてみると、また違ったおもしろさがあるのかもしれない。私はBGMとしてジャズをかけ流しているだけで満足してきて、そういう風にはジャズを聴いてこなかったけど。

2015年11月28日土曜日

『白痴』ドストエフスキー

 新潮文庫。
 主人公ムイシュキン公爵がなぜ白痴と呼ばれるのか、物語のほとんどを読み終えるまでわからなかった。純朴すぎるという面はあるけれど、考え方もきちんとしており、周りの人たちともそれなりにコミュニケーションが取れている。魅力的ですらある。主人公よりも周囲の人間の方が一癖も二癖もあって変な人たちばかりだ。
 ドストエフスキーは「無条件に美しい人」を描き出したかったのだという。それを聞いて納得した。物語の始まる前と最後だけ白痴同然に設定されていた彼がまともに描かれているこの小説の大部分は、きっと泥の中に生まれた蓮のような存在というわけなのだろう。
 それにしても終盤の展開は驚くばかりだ。著者は「無条件に美しい人」を描くと同時に、この終盤を描きたかったのだと思う。ちょっと悲しい結末。

2015年11月27日金曜日

『「MY WORK29」イラストレーション展』さいとうギャラリー

 2015年11月24~29日。本当のタイトルはもっと長い。『北海道イラストレーターズクラブα 会員作品集「MY WORK29」イラストレーション展』。北海道イラストレーターズクラブαというプロのイラストレーターのグループがあって、その作品集「MY WORK29」のイラストレーション展なんだと思う。たぶん。各イラストレーターの絵葉書やグッズなども売られていた。
 水彩、ガッシュ、版画、切り絵など、バラエティに富んだ作品展だ。イラストレーターの個性が前面に出ていて楽しい。私は石川由起枝さん目当てに行ったんだけど(もちろん彼女の作品もかわいくて素敵だったけれど)、ペンで描いた独特のタッチが特徴的な本間弘子さんのイラストが気に入った。ほかにきれいで透明感のある水彩の作品もあって、勉強にもなった。私もああいう完成度の高い作品が描けたらなあ、なんて思った。

さいとうギャラリー』札幌市中央区南1条西3丁目1番地 ラ・ガレリア5階

2015年11月26日木曜日

『Blowin' the Blues Away』Horace Silver

 1959年録音。ホレス・シルバー(ピアノ)。Blue Mitchell (trumpet), Junior Cook (tenor sax), Gene Taylor (bass), Louis Hayes (drums)。
 こういうタイプのジャズをハードバップというらしい。でもこのアルバムにはノリノリのもあるし穏やかなものもある。どっちもハードバップなのかしら、とジャズのことをよく知らない私は思ったりもする。だけどそんなジャンルなんてどうでもいいじゃない、聴いていて楽しければ、と思う。
 そしてこのアルバム、なかなかいい。賑やかながらバランスがとてもいい『Sister Sadie』が一番好きだけれど、トランペットが印象的なバラード気味の『Peace』、これまた賑やかな表題曲『Blowin' the Blues Away』、抑制的な演奏がとても素敵な『Melancholy Mood』なども結構好き。いいと思う。

2015年11月22日日曜日

『+DESIGNING vol.40』マイナビムック

 プラスデザイニング。今回の特集は「文字と組版、書体とフォント」。
 IllustratorとInDesignの文字組トラブルや設定の話が詳しい。どうしてAdobe社はデフォルト設定だけできれいに組めるようにしておいてくれていないんだろうと思った。初心者や趣味でしか使わない人もいるのだから。
 ほかに、「フォントメーカーに聞く、フォントの使用許諾一覧」がまとめてあって、参考になった。Glyphsというフォント作成ソフトを使ったフォント作成の話もおもしろかった。縦書きの考え方などは知らない話だった。このソフトはMac版しかないので私は使えないのだけれど。データ作成からデータ入稿まで扱った「きれいなデータはトラブル知らず!デザインデータ製作マニュアル」という記事も、丁寧に描かれていておもしろかった。
 「MORISAWA PASSPORT 英中韓組版ルールブック」が付録としてついてくる。

2015年11月21日土曜日

『ブラジル・ピネリーニョ/ナチュラル』横井珈琲

 Brazil Sitio Pinheirinho/Natural。ブラジルのカルモ・デ・ミナス地区にあるシティオ・ピネリーニョ農園のコーヒー。ナチュラルは処理方法。
 中煎りだけど、ペーパーで淹れると酸味があまりなく、苦味がやや強めに感じられる。でも金属フィルターで淹れると、青リンゴを思わせるさわやかな酸味が漂ってくる。後味はやわらかい感じで、悪くない。ナチュラル・プロセスっぽさはほとんど感じられない。上で苦味がやや強めと書いたけれど、全体的にいえば中性的なコーヒー。飲みやすいです。

工房 横井珈琲』札幌市西区発寒9条11丁目2-11(地図

『Nefertiti』Miles Davis

 Originally Released 1968, 1998。マイルス・デイヴィス(トランペット)、ジャズ。Wayne Shorter (tenor sax), Harbie Hancock (piano), Ron Carter (bass), Tony Williams (drums)。
 何とも言えないやるせないような切ないような空気感。淡々と繰り返されるモチーフ。表題曲『Nefertiti』は聴いていてなんとなく苦しかった。『Fall』は静けさの中にも緊張感があって無駄のないような気がした。『Hand Jive』はこれらに比べると聞きやすかったが、どうしてこんな不安げな音の選び方をするんだろう。アルバムの中では『Pinocchio』が一番耳に馴染みのある感じがした。でも『Fall』が好みかな。
 アコースティック時代の最後期の作品だという。張り詰めていて洗練された感じがする。

2015年11月18日水曜日

『伝え方が9割 2』佐々木 圭一

 ダイヤモンド社。
 『伝え方が9割』私の記事)の続編。人に物事や感情を伝えるときに、伝え方次第でうまくいったりいかなかったりする。伝え方にはテクニックがある。それを教えてあげよう、という本。
 基本的に前書『伝え方が9割』に書かれていたテクニック(著者はこれをレシピという)は網羅されている。そして本書ではさらに3つのレシピを加えている。ほかに前書との違いは、本書では実践例が多用されているということ。レシピは知っているだけではなく、使わなければうまくならないという考えからこうしているんだと思う。実践例が多く取り上げられている分、前書よりは説明が雑になっている。本書だけ読んでも前書の範囲はカヴァーしてはいるけれど、基本的には前書から読んだ方がいいような気がする。その上で本書を読んで、あれ、これしか内容が増えていないのかとなるか、やっぱり読んでよかったとなるかは、読む人によるんだろうなと思う。私としては、これらの本は字の隙間が多すぎるので、字間を詰めて内容の重複を避けるように編集し直して一冊にすればよかったのに、と思った。ビジネス的には2冊に分けた方が儲かるのかもしれないけれど。

2015年11月17日火曜日

『伝え方が9割』佐々木 圭一

 ダイヤモンド社。
 コピーライターである著者による伝え方講座。人に何かやってもらいたかったり、人にメッセージを送ったりするとき、内容や目的がちゃんとしていることはもちろんなんだけど、それよりも伝え方の方が大事だったりする。伝え方次第で相手にその内容や目的が伝わらなくなってしまう。それじゃ困るから伝え方を磨こうよ、という本。
 磨くと言ってもそんなに難しいことではなくて、ちょっとしたレシピに基づいて自分なりにアレンジするだけですぐに自分の思いが人に伝わるようになる。センスがなくても誰でもできるというところがミソ。いわばテクニック本、あるいは軽めのハウツー本です。
 ものを伝えるのはテクニックじゃなくてハートだろう、という人も多いかもしれない。でもハートだけが熱くても伝わらなければしょうがない。簡単に実践できることも多いのだから、だまされたと思って試してみては。

2015年11月14日土曜日

『close to home』Ben Powell

 2015年。ベン・パウェル。ソロギター・アルバム。
 音の選び方やリズムの取り方がピエール・ベンスーザンに似ている。でもピエールよりもクセがなくすっきりしていて聴きやすい。どの曲がというのではなく、アルバムの中の曲全部がいい。音に温かみがあって、音がきれいで、ゆったりとした気分にさせてくれる。とても好きなアルバムです。
 なのになぜかアマゾンでは取り扱いがない。とてもいいアルバムなのに。「Shop at Pooh Corner」ではまだ売っているかもしれない。

Shop at Pooh Cornerで見てみる

『Typography 08』グラフィック社

 タイポグラフィ。
 特集は「書体の選び方・組み方・見せ方」。時代、国、雰囲気別の欧文書体の選び方、和文書体、欧文書体の選び方、そして探し方や買い方。タイトル文字の組み方、本文組版の基本。書体とブランディング。今まで出版されたこの雑誌『Typography』では、組み方の話はほとんど出てこなかった気がする。IllustratorとInDesignを例に簡単に解説している。
 全体的にどこかで見たような記事が多かったが、夏目漱石の『心』を新たな解釈で装丁した祖父江慎さんへのインタビュー記事がおもしろかった。
 あと、付録が3つついている。「本文用和文書体見本帳」、「モノタイプ欧文書体カレンダー」、「モリサワ小冊子」。

2015年11月7日土曜日

『Still On the Line』Stephen Bennett

 2014年。スティーヴン・ベネットによるソロギター・アルバム。
 彼の奏でる音は、優しくてやわらかい温かみを感じさせる。ハープギターを使った曲も多く、低音の響きがとても豊かだ。これらの音を聴いていると、心が穏やかになってくる。
 このアルバムはオリジナルもカヴァーも交じっているけれど、どれも彼らしい感じがする。カヴァーでは、Ennio Morriconeの『Gabriel's Oboe』、Scott Joplinの『Maple Leaf Rag』がよかった。オリジナルでは、やっぱりやさしくてきれいなメロディの『Allison's Wedding』、『Remember』などが気に入った。Jimmy Webbの『Wichita Lineman』のみヴォーカルが入っている。1968年に初めて聴いたときから好きな曲なのだそうだ。

2015年11月3日火曜日

カフェにて(PUFF PUFF その2)

 前回の投稿の続き。石垣島の中心部の外れにある「PUFF PUFF(プカプカ)」というカフェの室内席からテラス席を眺めたところ。
 パフェを食べ終わって暇だったので、今度は鉛筆じゃなくペンでいたずら書き。色をつけるかどうか悩んだ末、あえて影をつけずにさらっと。
(日付が7月になってますが、11月の間違いです)

カフェにて(PUFF PUFF その1)

 石垣島の中心部から少し外れたところに「PUFF PUFF」というカフェがある。なんと店名はこれで「プカプカ」と読む。意味はちょっとわからない。
 海が目の前に広がっていて雰囲気が素敵だったので、頼んだパフェが来る前にいたずら書き。

旅のスケッチ2015(竹富島その2)

  前回の投稿の続き。沖縄の竹富島でのスケッチ2枚。ぽつりぽつり雨が降ってきたりしたので焦った。立って描くとまっすぐな線が描きづらい。

旅のスケッチ2015(竹富島その1)

 ちょっと旅に出た。私の大好きな竹富島。幸いスケッチをする時間があったので、ささっと4枚ほど描いてきた。2回に分けてアップします。