2010年10月30日土曜日

『The World Books & Cafe』

 『MINGUS COFFEE』(記事)の入っているビルに新しいカフェができたので、ランチに行ってみた。店内は思ったよりも広く、ゆったりした雰囲気である。木の風合いを大事にしており、垢抜けたアジアンテイストといった趣がある。この店は旅をテーマにしたカフェであり、世界中から集められた本も売っている(残念なことにこれらの本を読みながらコーヒーを飲むことはできないのだが)。なんだか素敵な空間である。
 ランチメニューは、量は少ないながらもおいしくいただけた。食後のコーヒーも悪くない。ただ、普通にコーヒーだけを頼んでも同じものが出てくるのだろうか。今日飲んだコーヒーは食事には合うけれど、それだけ飲むのだったら物足りないかも。
 ドリンクメニューが充実している。アルコール飲料もソフトドリンクもかなりの種類を用意している。デザートも結構ある。
 そう遠くない日にまた来るかもしれない。

The World Books & Cafe』札幌市中央区南1条西1丁目2大沢ビル5F(地図

2010年10月28日木曜日

『温州みかん』LUPICIA

 Mandarin Orange。ウンシュウミカン。「甘く優しく懐かしい、温州みかんの香りの緑茶です。」

 このお茶自体そんなにまずいわけではないけれど、これ何の香りのお茶だと思う?、と問われても私は当てることができない。温州みかんだよ、と教えてもらったとしても、「?」が頭の中で浮遊したままだろう。そんな微妙なフレーバードティーである。ただ、おそらく柑橘系の香りと緑茶は相性がいいのだと思う。きっとそんなわけで、このお茶も破綻に至らないで済んでいるのだ。
 (最初にも書いたが、)まずいわけではないのだが、わざわざ買うほどのお茶でもない。

LUPICIA

2010年10月24日日曜日

『風風風(fufufu)』fulare_pad

 2010年。フラリーパッド。ウクレレ前田大輔、ギター清水英之のデュオ。
 気持ちのいい風が通り抜けていく素敵なアルバム。どの曲も良い。さわやかでノリのいい曲を清水が作って、しっとりとしたバラード系は前田が作曲していることが多い。
 さわやか系では、1「風のシャンプー」、2「BELIEVIN'」、3「Aquarela Do Brazil~Samba estilo Kyoto」、7「オレンジの自転車」、11「Morning Sunshine」。バラード系では、日本風の4「ヒカルノイチ」、8「BLUE MOON」(これは清水)、12「いちばんぼし」。他に、ちょっとファンキーがかった6「LET'S DO IT!」、渋い大人の雰囲気を醸し出している9「マティーニの誘惑」なんかは本当に曲作りがうまいな、と感じる。
 純粋なカバー曲も3曲入っているけれど(ゴダイゴの5「Beautiful Name」、槇原敬之の10「遠く遠く」、スピッツの13「渚」)、上に挙げたオリジナルの方がフラリーパッドの持ち味がよく出ていて断然良い。
 アルバム全体のバランスも良く、本当にお薦め。

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2010年10月23日土曜日

『だまし絵練習帖』竹内 龍人

 誠文堂新光社。副題「脳の仕組みを活かせば描ける 基本の錯視図形からリバースペクティブまで」。
 この本は「錯視」という観点からの「だまし絵」を描く方法と、その現象が起こるときに脳がどのように働いているのかを説明した本である。注意した方がいいのは、M.C.エッシャーや安野光雅らの描く「ふしぎな絵」について説明した本ではないということだ。実際には両者は重なる部分もあって厳密には区別できないのだが、エッシャーのような絵を描きたいと思っている人は違う本に当たった方がいい。
 とはいえ、この本はおもしろい。何もないところに模様や色が浮かび上がってきたり、まっすぐのはずの線が曲がって見えたり、静止しているはずの絵が動き出したりする。もちろんそれらの絵の多くは実際に手元の紙と鉛筆で再現することができる。説明もわかりやすい。
 世にも美しく不思議な「フレイザー錯視」と、恐怖すら覚える「リバースペクティブ」は是非とも実際に見てみて欲しい。著者の運営している「イリュージョンフォーラム」で多くの錯視を体験することができるので、こちらもお薦め。

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2010年10月21日木曜日

『ケニア・キブリCOOP』徳光珈琲

 注文をする1分くらい前まで、私は違う豆を買うつもりだった。ところが隣にいた見知らぬ老婦人と店員と私との掛け合いの中で、話の流れが私の意図しない方向に行ってしまった。そして気の弱い私はケニアのフレンチローストを買うことになってしまった。たまにこういうことがあるのはしょうがないが、最近これに近いことがよく起こるので自己嫌悪に陥っている。
 さて、そんな経緯があった曰く付きの珈琲豆だが、意外においしく感じられてよかった。ちょっと苦味が強めだが、ミントのようなすっきりとした飲み口も持ち合わせていて、なかなかである。実は1年ちょっと前に徳光珈琲の石狩店からケニアを購入している(記事)。そのときの豆がどこの農園のものかは不明であるが、同じような感想を書いているので、同じ農園の豆のような気がする。そういえば当時は石狩の本店しかなかった。今では円山店の他に大通店まで出ている。何かすごい。今回だけ特別に3店舗の住所を載せてみよう。

徳光珈琲
『徳光珈琲石狩店』北海道石狩市花川南2-3-185(地図
『徳光珈琲円山店』札幌市中央区大通西25丁目1-2 ハートランド円山ビル1F(地図
『徳光珈琲大通店』札幌市中央区大通西3丁目大通ビッセ2F(地下鉄大通駅直結、北洋大通りセンタービル)(地図

2010年10月20日水曜日

『Danish Blue Cheese』CASTELLO

 ダニッシュブルー。デンマーク産のブルーチーズ。ダナブルーと呼ばれたりもする。白いチーズに青カビがぽつらぽつらと紋のように入り込んでいる。まるで大理石のようだ。キャステロからは大きいブロックのままのものやシート状になったものも売っているが、写真は18グラムサイズの小さなブロックになったものだ。
 青カビの味がちっともしない、と怒っているブログがあったが、そんなことはない。結構ピリッとしたきつい味がする。私が1回に食べるのはこのブロックの3分の1から2分の1程度。それで十分。ロックフォールやゴルゴンゾーラをそのまま食べるよりは食べやすいかな。でもクセになる味です。美味。

2010年10月17日日曜日

『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル

 Michael J. Sandel。鬼澤忍 訳。早川書房。副題「いまを生き延びるための哲学」。
 私は「正義」という言葉が苦手だ。世の中に色んな正義がはびこっているから。私の正義とあの人の言う正義は違う。正義はひとつとは限らない。だから、ひとつの正義を押しつけられるのが怖くて、NHK教育テレビで放映していた「ハーバード白熱教室」も見なかった(これは著者が実際に行っている講義を録画したものだ)。
 しかしこの本は想像していたのとは異なり、「正義とは何か」という考えの多様性を認めた上で、それぞれの考え方をきちんと説明していたので、好感が持てた。もちろんその多様な意見を説明したあとで、彼のコミュニタリアンとしての主張も述べられている。それは私の考える正義とは少し違う。でも本全体としてはバランスが取れていると思った。
 正義に関する考え方で重要になる観点が三つあるという。幸福の最大化、自由の尊重、美徳の促進である。この本ではこの三つの考え方を軸にして、正義に関する様々な考え方を見ていく(この他に重要なキーワードとしては、道徳も挙げられる)。取り上げられる哲学者は、ジェレミー・ベンサム、イマヌエル・カント、ジョン・ロールズ、アリストテレス他多数。そして事例は数限りない。5人の人間を助けるためならば1人の人間を殺しても良いか。マイケル・ジョーダンがあれだけの富を得ることは正義か。妊娠中絶は許されることか。「アメリカ製品を買おう(バイ・アメリカン)」は公平か。などなど。そしてそれらを素材にして、いろいろな角度から正義を論じる。読む方としては、どの主張ももっともな気がしてくる。著者はそうやって読者に揺さぶりを掛けてくる。
 個人的にはロールズの哲学に強く惹かれるものを感じたが、著者は彼に対しても批判的だ。著者が正義についてどのように考えているかについては、本書に譲る。
 正義を色々な立場から眺めることができるという点で、良書だと思う。文体も論理的で読みやすい。訳もこなれている。正義が好きな人も嫌いな人も一読の価値はあると思う。読んだあと、著者の主張を受け入れるかどうかは読者次第である。

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2010年10月16日土曜日

「現代木彫の潮流」北海道立近代美術館

 「創造と回帰 現代木彫の潮流」。2010年9月11日~10月17日。抽象、象徴的な作品から具象作品まで、1960年代から現在に至る25人の作家による50体の木彫作品を展示している。
 私は船越桂(ふなこしかつら)の彫刻を観たくて会場に行った。ちなみにパンフレット表紙は、彼の「点の中の距離」という作品である。ヒトをモデルにしながらも、どこか地球人らしからぬ独特の雰囲気を漂わせている彼の作品に強く惹かれる。その独特の雰囲気は表情のせいなのか、それともこの女性のように首が長すぎるとかの身体的特徴のせいなのかはよくわからない。そういえば彩色された木彫を、それとして初めて認識したのは彼の作品からだった。この展覧会に出品されている現代作家の多くは木彫に彩色を施しているが、彼の影響も大きいのだろうか。
 抽象的な作品で私が大きく感銘を受けたのは、岩下碩通(いわしたひろみち)の「蝉時雨」である。大きな正方形の板に彫刻刀で細かな刻みを入れ黒く着色したものを縦横2枚ずつに並べた(つまり4枚の正方形で、さらに大きな正方形を作っている)だけの作品であるが、彫り跡の有機的な揺れがうねりを感じさせ、実際に蝉時雨のただ中に佇んでいるような気にさせられる。他に、巨大な果物を思わせる大平實(おおひらみのる)の「Casa」、「起源」の存在感にも圧倒された。
 具象では、櫻井康弘(さくらいやすひろ)と土屋仁応(つちやよしまさ)が気になった。女性の頭部と長い髪だけから成る櫻井の「Untitled」はその生々しさにドキリとさせられる。対して土屋は、人魚や動物をモチーフにした幻想的で霊性すら感じさせる作風が特徴的である。その柔らかで滑らかな質感はまるで生きているようで、自分が絵本の中に入り込んでしまったかのような錯覚に襲われる。
 会期ぎりぎりで危なく行きそびれてしまうところだったが、興味深い作品の数々に出会えて良かった。

北海道立近代美術館HP

『ラムレーズン』LUPICIA

 RUM RAISIN。「甘く個性的なラムの香りと、ギュッと詰まった干しぶどうの甘みをバランスよくまとめた紅茶です。ストレートでも、甘めのミルクティーにしても美味。」

 バニラとラムとレーズンの味と香りが程よく混ざって、大人の雰囲気を漂わせている。甘ったるすぎず、抑制の利いた感じがなかなかいい。口の中に、ラムの余韻がずっと残る。
 高校出たてで独り暮らしを始めた頃、なけなしの金をはたいて高級アイスクリームを買ったことがある。あまりに興奮していたせいであろうか。こともあろうに購入したアイスクリームはバニラではなく、ラムレーズンだった。当時私はラムレーズンが嫌いで、自分のミスを恨んで涙しながらそのアイスを食べた記憶がある。その後数年間そのブランドのアイスを買うことはなかった。時がその傷も癒してくれるまで。

LUPICIA

2010年10月11日月曜日

『巨匠に学ぶ配色の基本』

 視覚デザイン研究所。副題「名画はなぜ名画なのか?」。
 見開き2ページで、左側に巨匠の作品、右側にそれを加工した作品を並べ、それを比較することによって配色の説明をしている。取り上げられている巨匠の作品は、フェルメール、ラファエロ、モネ、ゴッホ、モンドリアンなど、時代や背景も様々である。葛飾北斎まである。加工の仕方は見事で、嘘っぽさが全然ない。ただ、本物に比べてイケていない(あるいは画家の意図に沿っていない)だけである。それだけに色彩および配色の効果がはっきりと表れている。色相(赤、青、緑など)それ自体のイメージ、色相の組み合わせ方、トーン(明度)の組み立て方によって、いかに絵の印象が変わるかが一目でわかる。ひとつの絵の中で主役をどうやって引き立てるかについても、ページを割いて説明している。配色に関する類書にあるような小難しい記号や理論などにはほとんど触れられておらず、直感に直接訴えてくる。
 私は自分の描く絵の色面構成などについて非常に苦手意識を持っているので、本書は愛読書になる予感。

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2010年10月10日日曜日

『PURE』トモ藤田

 2010年。自身3枚目のアルバム。バークリー音楽大学で教鞭を執っているギタリストだ。エレキギターを弾く。私は彼の著書を所有していて(まだ読み切っていないが)、それはそれはわかりやすくて、しかも役に立つ。演奏例も良い。そしてリットーミュージックのサイトで行っていた連載(トモ藤田の"ギター耳"養成講座)も思わず引き込まれてしまう内容である。
 なのになぜアルバムになるとこんな風になってしまうんだろう。確かに彼が本や講義で話している内容通りの演奏なのかもしれない。でも何か古臭い。古いのが悪いと行っているわけではない。私は戦前ブルースなども好んでよく聴くし、60~70年代のロックやポップスも好きだ。だから、たぶん古臭いというのは適切な言葉ではないのだろう。ベタな感じがする、とでも言った方がいいのかもしれない。うーん、比較的好きだった曲は、5「Tiny Tapper」くらいか。指導者としては抜群だと思うんだけどな。
 ちなみに国内ではインプレスダイレクトのサイトからしか買えない。このサイトでは藤田のことを「世界で高い評価を受けているギタリストのひとり」と紹介してるので、単に音楽の好みが私向きでないだけなのかもしれないけど。

2010年10月9日土曜日

『SALU SALLUZA』

 SALU SALLUZA Café Terraza。サル・サルーサ・カフェ・テラーサ。札幌市中心部から創成川通りをずっと北上して、真っ黄色の校舎が目立つ札幌創成高校を過ぎてすぐのところに建っている。写真にあるように2階席の一部がテラス席になっていて、垢抜けた外観だ。カフェごはんメニューの他、パフェ、クレープ、ケーキなどが売りである。店内に広い空間は少ないものの、ゆったりとした席の配置になっており、雰囲気もお洒落感が漂っている。客の方もゆったりと長居する傾向にあるような気がする。そのせいなのか人気のせいなのか、何度かお邪魔したうちで待たないで入れたことは少ない。割と良い店だと思う。ただ、コーヒーは薄い(おいしいけれど)。 

SALU SALLUZA』札幌市北区北31条西2丁目1-5 HAKUYO SQUARE(地図

2010年10月3日日曜日

『深煎りラ・カンデリージャ』可否茶館

 「春に摘まれたフレッシュな新豆を直火で深煎りに仕上げました・・・。深い苦味の中に甘みを感じる味わい・・・。ミルクをたっぷり加えてカフェオレにも最適です。」

 ラ・カンデリージャはコスタリカの豆である。深煎りではなかったら、酸味が特徴的な豆のような気がする。でも今は苦味系を飲みたい気分だったので、深煎りにした。
 おいしいと思う。まあ満足。ただ、豆本来の特徴的な味(別の言い方をするとこの豆を活かすベストの焙煎の時の味)と、深煎りにしたために発生した苦味とが、うまくマッチしていないように感じる。何か居心地が悪いというか。この豆はもう少し焙煎が浅い方がおいしいような気がするするのだ。幸い可否茶館には焙煎度合いの違うラ・カンデリージャを置いているので、そのうち飲んでみよう。

可否茶館HP

Tom's Caféにて20101002

 札幌駅近辺にある喫茶店としては、私の良く行く店ベスト3に入る。この店は以前紹介した(記事)。
 お客さんが少なかったので、さっとスケッチ。今回は色なし。ちょっと寂しいかな。
 カウンターの向こうの店員のいる場所は数十センチ下がっているので、頭の位置も一段ずれている。
 中央の読書している男性、目の前にある瓶をラッパ飲みしていたのだが、一体何の飲み物だったのだろう。コップは使わないものなのだろうか。気になる。

『Tom's Café』札幌市北区北6条西2丁目パセオB1(地図

2010年10月2日土曜日

『I Love Ukulele』Jake Shimabukuro

 2010年。
 さあ、これから新しい時代の幕開けだ、とでも言いたげな1「143(Kelly's Song」から始まるこのアルバムではあるが、「円熟の」という形容詞がぴったり当てはまる、全体的には落ち着いた構成である。
 バンドスタイルでジェイク満開といった感じの3「Bring Your Adz」、10「Ukulele Bros.」を除けば、そんなに激しい曲はない。ノリの良いさわやかな感じで、13「Midori」、15「Taiyo」などがある程度だ。ちなみに「Taiyo」ではジェイクの切れのいいギターが聞ける。アルバム『YEAH.』からのセルフカバーである、6「Trapped 2010」、7「Variation on a Dance 2010」、8「Five Dollars Unleaded 2010」の3曲は、相変わらず渋めのいい味を出している(そういえば私のブログには『YEAH.』の記事がない。どうも書き忘れたらしい)。バラードも多い。5「Go For Broke」、14「Hallelujah」などは、シンプルな編成ながら良い。他に、沖縄音階から始まるしみじみとした感じの11「Shima」、ウクレレだけのハワイアン、16「Ulili E」など。クイーン(Queen)のカバー、2「Bohemian Rhapsody」もある。ただ、これはウクレレソロで頑張ってはいるものの、原曲にある壮大さは失われてしまって、好悪の分かれるところかもしれない。
 派手さはないが、バランスがいいアルバムだ。

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