2009年5月31日日曜日

『森のコーヒー』カフェーパウリスタ

 言わずと知れた日本のカフェ創生期にできた銀座の名店。1909年の創業。
 そこの通販で、「森のコーヒー倶楽部」というのがある。その通販で毎月届けられるのが『森のコーヒー』である。このコーヒーはブラジルのサント・アントニオ農園のもので、無農薬・自然栽培を売りにしている。普通コーヒー農園のイメージといえば、茶園のようなものを思い浮かべるが、ここの農園はそれとは違って、まさにジャングルである。自然のままに生い茂ったコーヒーの木から完熟した豆が落ち、それを拾って珈琲豆にしている。
 味はすっきりしていて、えぐみが無く美味しい。このブログを始める数ヶ月前まではこの倶楽部に入っていた。しかし発送のタイミングによっては一月近く前の焙煎の豆が届けられたりしていたことと、毎月400g近くの豆が送られてくるので、他に飲みたい豆があってもたくさんは買えないということで、今はやめている。たまに飲みたくなったときには単品でネットで買えるのだ。

カフェーパウリスタ

『湘南ブレンド』豆源

 前にも書いたが、豆源のブレンドコーヒーは研いでいる。生豆の状態で、まさに米を研ぐように研いでいる。そのあと天日で乾燥させて焙煎するのだ。こうすることによって、豆に付着した汚れ、土、ほこり、雑菌などが除去されて、後味もすっきりするらしい。ブレンドじゃないストレートの豆を研がないのは、汚れなども含めた上でその豆の特性だと考えているためらしい。
 『湘南ブレンド』は深煎りのブレンドで、私はエスプレッソコーヒーとアイスコーヒーを淹れるときに使っている。同じくらいイタリアンなローストのブレンドで『横須賀ブレンド』というのもあるが、少し酸味が気になるので私は湘南一本で通している。
 アイスコーヒーを淹れるとき、以前は『カフェーパウリスタ』の『safari』という豆を使っていた。こちらも負けず劣らず美味しいが、値段の関係で湘南ばかり買うようになった。

『珈琲問屋 豆源』のブログ
『北19条店』札幌市北区北19条西4丁目2-24片野ビル(地図
カフェーパウリスタ

2009年5月30日土曜日

『ブルー・オーシャン戦略』W・チャン・キム+レネ・モボルニュ

ランダムハウス講談社。
 筆者は、血みどろの戦いが繰り広げられる既存市場「レッド・オーシャン」を抜け出て、競争自体を無意味にする、競争のない新規市場「ブルー・オーシャン」を創造することが大切だ、と説く。そしてそこに至る道がブルー・オーシャン戦略なのだという。その土台とも言えるのが、バリュー・イノベーション(価値革新)である。「バリュー・イノベーションとは、コストを押し下げながら、買い手にとっての価値を高める状態を意味する」。これは過去において、差別化と低コストとはトレードオフの関係にあると思われていたのとは反対である。そしてこれを実現するために、以下のブルー・オーシャン戦略の6原則が掲げられる。
策定の原則
・市場の境界を引き直す
・細かい数字は忘れ、森を見る
・新たな需要を掘り起こす
・正しい順序で戦略を考える
実行の原則
・組織面のハードルを乗り越える
・実行を見すえて戦略を立てる
そしてこの本は、基本的にはこの流れに沿って話が進められる。シルク・ドゥ・ソレイユの例など、様々な会社、事例が取り上げられており、読み進めやすい。ただの理論だけではなく、それをどのように実行するか、その過程における困難とどう向き合えばいいのか、などについてまで議論されている。過去100年以上にも亘る事例研究に基づくだけあり、かなりの説得力がある。
 このように、本書はとても系統立てられていて、これ1冊でブルー・オーシャン戦略が実行できそうな気にさせられてしまう。確かに私のような一介の会社員が読んでもすぐに役立つ話ではないが(おそらく会社の経営に携われないと、直接的には実行できない)、ちょっとした会議やプロジェクトをうまく進める助けにはなるのではないか。世の中のトレンドを読む際にも、この戦略を頭に置くと今までとはちょっと違った視点から眺められるのではないか、と思う。

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2009年5月27日水曜日

第64回春の院展

 日本美術院の公募展。すべて日本画である。もうひとつの再興院展に比べてサイズが小さいということだが、それでも縦横1メートル前後の絵は見応えがある。
 私は日本画というものがどういう約束事の上に成り立っているものなのか、まるで知らない。とはいえ、絵を鑑賞するのにそんなことは瑣末なことだと思っている。確かに、技法や出自、時代背景などを知っていると、それらを知らない人とは違う見方ができるだろう。特に宗教画や歴史画などは知識がある方が絶対におもしろい。でも、まずは感じることなんだと思う。好きか嫌いか、心に止まる絵かそうでないか。皆がそんな風に絵を見てくれたら、もっと美術館は繁盛するだろうに、と思う。
 さて本題。どの作品も、画面の隅から隅まで手を抜くことなく精緻に組み立てられている。逆にそれが重苦しく感じられるほどだ。構図の精密さ、筆致の正確さ、色のバリエーションの豊かさ、明暗のコントラスト。時には急激に、時にはなだらかに移りゆく色彩とコントラスト。それに身を委ねるようにたゆたう私の心。このままずっとその世界の中に身を投じていたい、そういう心地よさとは裏腹に、もう少しスパイスが欲しい、という贅沢な思いも頭をよぎる。そんな展覧会だった。

2009年5月26日火曜日

『SAKURAMBO』LUPICIA

 サクランボ。「甘酸っぱい香りがくすぐる、みずみずしい日本のさくらんぼをイメージした紅茶です。」

 原材料は、紅茶、ピンクペッパー、ローズマリー、香料。
 ホットで入れるとちょっと香りが強いので、うちでは専らアイスティー用に。私の好きなブレンドで、春になるといつもこのサクランボを買ってくる。これを沖縄で購入したglacitta'のグラスに入れて飲むのが最近のマイブーム。

LUPICIA

2009年5月24日日曜日

『live』Jake Shimabukuro

 8ヶ所で行われたライブから録られた音源を元に構成されたアルバム。アルバム『GENTLY WEEPS』、『YEAH.』からそれぞれ5曲、語りが3つ、その他7曲。ライブのせいなのか、ライン録りしたときに出ると思われるボッボッボッボッという音が入っている。これは実際にライブの時にも発生している音だ。しょうがないのかもしれない。
 BGMとして聴くのではなく、少し音量を大きくしてライブ感覚を味わって欲しい。実際のジェイクのライブは彼の進行のうまさもあってとても楽しい。その臨場感というか一体感というものはこのアルバムでは削ぎ落とされてしまっているけれど、それでもジェイクの魅力は現れていると思う。色んなジャンルの音楽をウクレレ1本で見事に表現している。例えば日本の民謡「さくら」を箏風にアレンジしたものもある。
 ジェイクの弾くウクレレはたった2オクターブしか音が出ないけれど、そうとは思えない演奏だ。

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2009年5月23日土曜日

『Café La Bastille』

 カフェ・ラ・バスチーユ。札幌丸井今井デパートの駐車場に入る仲通にその店はあった。壁の多い薄暗い店内に散らばった椅子とテーブルは、うまい具合に客同士の視線を逸らし、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。主なブレンドはロアブレンド(酸味系)とケアブレンド(苦味系)で、ケアブレンドをよく飲んだ。濃厚なレアチーズケーキは珈琲と良く合い、お気に入りの一品だった。ミンガスコーヒーの店員に話を聞くと、店を閉めたのは1,2ヶ月前らしい。ある事情で店主が店を離れることになったのだが、店を継ぐ人がいなかったとか。もっと広く公募していたなら継ぐ人が見つかったと思うのだが、それは素人感覚なのだろうか。同じく後継者がいなくて店を畳んだ例としては、『918』や『オー・ド・ボア・ダージリン』がある。この業界ではこういった例は意外とあるものなのだろうか。カフェファンとしては悲しい限りである。

2009年5月20日水曜日

ライラック

 Lilac。学名:Syringa vulgaris。モクセイ科ハシドイ属の落葉樹。リラとも呼ばれる。札幌の木。
 今年は開花が早い。5月15日には早くもライラックの強い香りに酔ってしまった。この季節に突然やってくる寒気のことを「リラ冷え」と言ったりするが、まだ暖かい日が続いている。「リラ冷え」とはよく言ったもので、私はこの言葉の響きが大好きだ。折しも大通公園ではライラック祭が始まった。じゃあちょっと覗いてみるかと会社の帰りに大通に寄ったのだが、普段と全く変わりなかった。家に帰って調べてみると、6時以降に開かれているイベントは西7丁目まで行かないと無いらしい。結局無駄足だったのだが、たまには観光客に混じって大通公園を散策するのもいいものだ。

2009年5月19日火曜日

『sinner cafe』

 シナーカフェ。地下鉄豊水すすきの駅1番出口からすぐのところにある。1階が料理場とカウンター席。2階がテーブル席(写真)。テーブルも椅子もバラバラの寄せ集めなのに、全体として見ると不思議な統一感がある。ウォーホールのいた頃のアメリカな感じ(イメージです。あくまで。そのころのアメリカがどんな感じなのか本当は知りません)。フード、デザート、ドリンクともに充実していて、アルコールも結構種類がある。と言ってもランチしか食べたことがないので、珈琲の味とかはよくわからない。食事のあとも長居して読書をしたいので、ついアイスカフェオレとかに手を出してしまうせいである。私的(わたくしてき)には一人でゆっくりランチを楽しみたいときに行く店。

sinner cafe』札幌市中央区南4条西1丁目(地図

2009年5月18日月曜日

『ホンジュラス・フィリベルト・ルイス』横井珈琲

 ちょっと酸味が強い。そこが今まで飲んだホンジュラスと違うところだ。個人的には、苦みは今のままで、酸味をもうちょっと弱くしてもらえると嬉しい。
 今回初めて横井珈琲の店舗に行った。札幌新道のちょっと北側の発寒の住宅街のど真ん中にある。少し分かりづらい。店舗は新しく、木のぬくもりを活かしたおしゃれな造りになっている。珈琲はそれぞれの箱にしまわれていて、直接目には触れない。入り口のカウンターで珈琲を頼むと、豆を包んでくれる。そして、いいサービスがある。珈琲豆を買うと、珈琲を一杯ただで飲ませてくれるのだ。カフェアメリカーナ、エスプレッソ、カフェラテなどを選べる。そんなことを知らずに行ったので、かなり得した気分になった。

工房 横井珈琲』札幌市西区発寒9条11丁目2-11(地図

2009年5月16日土曜日

『宮越屋珈琲ホールステアーズエスプレッソバーgig』

 ススキノから駅前通をちょっとだけ北に行ったところのビルの地下にある。壁に囲まれた雰囲気のある黒い木の階段を下りていくと、正面のカウンターから店員さんが声をかけてくれる。初めて行った人は店内の大きさに驚くだろう。1階席(たぶん地下2階に当たる)と、2階席があり、ステージを取り囲むようにしてテーブルが配置してある。写真ではちょっと分かりづらいかもしれないが、ピアノ、ドラム、キーボード、ギターなどが置いてある。ここではたまにライブも開かれる。店内にはジャズかロックが流れている。雰囲気はとてもいい。
 メニューは珈琲各種の他に、ウィスキーなどのアルコール類も充実しているので、酒の飲める人も飲めない人も楽しめる。私は酒がだめなので、2次会の選択権が私にあるときはよくここに来る。飲むのはたいていマイルドブレンドだ。宮越屋系列は濃い珈琲を淹れてくれるので、フレンチじゃなくマイルドで十分なのだ。

宮越屋珈琲ホールステアーズエスプレッソバーgig』札幌市中央区南3条西3丁目 成美堂B1(地図

2009年5月14日木曜日

カヌチャのベランダの椅子

 カヌチャベイホテルのマグノリア棟のベランダにあった椅子。塗装も剥げかかって、大振りで無骨な椅子。座り心地もさして良くはない。けれどこれが何故かリゾート気分を高めてくれる。不思議な椅子。先日アップした絵もこの椅子に座って描いた。

カヌチャベイホテル&ヴィラズ』沖縄県名護市安部156-2(地図

2009年5月12日火曜日

カヌチャからの眺め

 カヌチャベイホテル&ヴィラズのマグノリア棟2階客室から海を望む。
 遠くに見える建物がフロント棟で、その手前に広がる野原はなんとゴルフ場。敷地内に18ホールのゴルフ場を備えているのだ。ホテル内は循環バスやカート、自家用車で移動する。とにかく広い。プール3つにプライベートビーチまである。三線体験教室やシーサーの焼き物体験などもやっており、ホテル内だけで十分楽しめる。ゆったりしていてとても良い。
 ここに来たら是非食べてみてもらいたいものがある。中華レストラン「広東名菜 龍宮」の黒蜜杏仁豆腐である。夕食だけでなく、朝食でも食べられる。実に美味しい。
 那覇市内から遠いのだけが難である。

カヌチャベイホテル&ヴィラズ』沖縄県名護市安部156-2(地図

2009年5月10日日曜日

『タオ-老子』加島 祥造

ちくま文庫。
 「老子道徳経」81章を現代詩として訳したもの。老子の英訳を元に和訳したらしい。エナジー、ライフ、センターといったカタカナが頻出するのはそのせいかもしれないが、文体を含めてちょっと引っかかった。しかし元の漢語文も併記してあるので、まあ良心的だ。そして、全然堅苦しくない語り口なので、読み進めるには特に苦労はない。
 タオ(道)というのは今ひとつ掴み所がない。一体何をもってタオというのかがよくわからない。実際老子の解釈は何とおりもあるらしい。般若心経みたいなものだろうか。何物かではないのは分かる。例えば「飲み食いに贅沢をし金銭を積み上げる」のはタオではない。そういった例が羅列される。そしてタオそのものに言及するときは、たとえ話をもって語られる。「タオの働きにいちばん近いのは水の働きなんだ」のように。
 読み始めのうちは本当に何を言いたいのかよくわからなかった。しかし3分の2くらいを読み進めたあたりから、何となくタオが何物なのか分かるようになってきた。勿論そのタオとは加島氏の解釈におけるタオなのではあるが。とは言ってもタオが何かを説明せよ、と言われてもそれはできない。このような訳本や解説書をいくつも読んでその人なりのタオの理解をするしかないのだと思う。体で感じるというか。
 だから、タオに興味のある人は、まずは老子を読んでください。この本でもいいし、他の本でもいいし。無責任ですいません。

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2009年5月9日土曜日

『ゴールデンマンデリン』珈琲問屋 豆源

 ここの店のブレンドコーヒーは研いでいる。だけど今回はゴールデンマンデリンの話なので、研ぐ珈琲の話はまた今度にしたい(ブレンド以外は研いでいないので)。マンデリンは、マンデリン、マンデリンG1、ゴールデンマンデリンの3種類置いてある。ゴールデンマンデリンだけちょっと高い。基本的に3種とも同じ豆を使っているけど、処理の仕方が違うんだ、と前の19条店店長が言っていたような気がする(もう何年も昔の話だから信憑性は薄い)。ゴールデンマンデリンは高いだけのことはあって、口当たりがすっきりしていて美味しい。マンデリン独特の苦みもきちんとある。数年前にこの店の豆は一度全部試してみたが(最近出た新作は飲んでいない)、ここのところ購入する豆は4,5種類である。ゴールデンマンデリンはそのひとつであって、つまり好みの味だというわけだ。私は、マンデリンという豆を安定して美味しい味で供給し続けるのは難しいことだ、と勝手に思っている。この店のマンデリンはいつでも美味しいので、マンデリンが飲みたくなったらつい豆源の豆を買ってしまう。他にもマンデリンを購入する候補となる店はあるが、何せこの店の豆は安いのだ。値札は普通だが、無料会員になっただけで購入量に合わせて30~50%の割引になる。

 前の店長はどこに行ってしまったんだろう。懇意にしていたのだが、ある日突然店からいなくなった。珈琲を買いに行ったとき時間があればすぐに珈琲を出してくれて、1時間ばかりおしゃべりしていた。あのころが懐かしい。
 ところで、店のHPがわからない。ブログに書いてあるURLを辿っても、サーバーが無いと言われるのだ。しょうがないので、ブログと北19条店の住所だけ紹介しておく。

『珈琲問屋 豆源』のブログ
『北19条店』札幌市北区北19条西4丁目2-24片野ビル(地図

2009年5月8日金曜日

『ワインチェダー』富良野チーズ工房

 赤の富良野ワインを大理石のようにマーブル模様にして混ぜ込んである、セミ・ハードタイプのチーズ。チェダーチーズは普通ハードタイプに分類されるのでこれもそうだと思っていたのだが、ネットで色々見てみるとセミ・ハードらしい。さらにワイン入りのチーズは日本唯一ということだ。赤ワインの香りがとても豊かで高級感がある。普段青カビタイプとかウォッシュタイプをつい買ってしまう私からすると、とても食べやすい。日持ちがするのもいい。

富良野チーズ工房』北海道富良野市中五区(地図

2009年5月6日水曜日

『チョコレート・スフレ』ショコラティエマサール

Chocolatier Masále。
 本店にはサロンが併設されている。席数はそれほど多くはない。店内でチョコやケーキを選んで食べてもいいし、本店サロン限定のデザートを食べるのもいい。限定品はチョコレートパフェ、ストロベリーパフェが有名で、店内のほとんどの客はチョコレートパフェを注文していた。私も少し食べさせてもらったが、ちょっとくどい感じがした。同じ限定品なら写真のチョコレート・スフレの方が他店でもなかなか食べられないのでいいと思う。プレートに乗っているのは、写真右手から、スフレ、チョコレートソース、生クリーム、バニラアイスクリーム。そのまま食べてシュワシュワっとした感触を楽しむのもいいが、断然美味しかったのはチョコレートソースをかけて食べたとき。とにかくうまい。セットの飲み物は珈琲と紅茶(ダージリン、アールグレイ、アッサム)から選べる。珈琲はチョコレート系菓子と食べるにはあまりにアメリカンすぎるので、ポットでたっぷり楽しめる紅茶の方がお薦め。今度行くときはチョコレートドリンクを試してみたい。

ショコラティエマサール』本店 札幌市中央区南11条西18丁目1-30(地図

2009年5月5日火曜日

『佐伯祐三展』北海道立近代美術館

 佐伯祐三(1898-1928)。パンフレットに書かれている「この絵は純粋ですか?」という言葉は、佐伯が芸術家としての自分を律するために、しばしば友人に問いかけた言葉に由来している。東京美術学校を卒業した佐伯はフランスに渡り、そこでフォービズムの巨匠ヴラマンクに出会う。そのときに「アカデミック!」と怒声を浴びた経験が、以後の佐伯の絵画表現を一変させることになる。その後一時帰国するものの日本の風景では自分を出せない、と再び渡仏し、数年後30才という若さでこの世を去ってしまう。
 もともと好きな画家である。ペインティングナイフで堅牢に構成された街並みの中にちりばめられた文字の数々。スポットライトを当てたかのように浮かび上がるポスター。絶妙に配置された鮮やかな色彩。画面を引き締める黒。そのどれもが私の心を揺さぶる。
 芸術に突っ走っていた青年画家。濃縮された短い人生。そういう生き方ができたという幸せ。そういう生き方をしたという強さ。それに対して自分は・・・。羨望と嫉妬、不甲斐なさ。佐伯の絵画以外にも色々と考えさせられた美術展だった。

北海道立近代美術館(2009/4/24-6/14)

2009年5月4日月曜日

『カフェ アトリエテンマ』

『café atelier temma』
 近くまでは行けると思うが、店の場所はちょっと分かりづらい。小さな公園の横の道路を挟んだ向かいだ。看板は特になく、建物に書いてある「momijiビル」と「atelier temmma」の文字がわずかな目印である。
 凛としたエントランス空間(前記事写真参照)のドアを開けると、中に広々としたカフェが現れる。中央に通路があり、左手前の壁には暖炉が設えてある。その向こうのテーブルは外に面しており、視線をそのまま左手奥にずらすとカウンターになっている。その向こう側の壁にはおしゃれなオブジェが飾ってある。その手前、左側の空間のほぼ中央には写真にあるように大きなテーブルがある。通路の右奥は厨房になっており、その手前に何故か卓球台が置いてある。不思議と違和感はない。贅沢な作りである。さすがデザイン事務所の名前を冠したカフェなだけはある。
 メニューは数種類のピザの他、ドリンクやデザートがある。「野菜のパフェ」が美味しいらしい。私が食べたのは「じゃがいも」のピザと「きのこ」のピザ。チーズとスパイス、そして素材の味がマッチしていて美味しい。味の方向性がはっきりしており、きりっとした感じ。
 気に入った。ただ、おしゃべりをするにはBGMの音量がちょっとうるさく感じた。

café atelier temma』札幌市中央区北7条西19丁目momijiビル1F(地図

2009年5月3日日曜日

『アトリエテンマの仕事』あるた出版

 長谷川演氏率いるアトリエ系デザイン集団「アトリエテンマ(atelier temmma)」の作品や仕事ぶりを紹介している。彼らは札幌のレストランを中心に600軒以上(2007年10月現在)のインテリアデザインを手がけてきた。北海道以外にも進出している。飲食業に携わることが多いが、それ以外にもブライダル、個人宅、病院、ホテルなども手がけている。一度は行ってみたい「フラノ寶亭留(フラノホテル)」も彼らの作品だ。今はなき大好きだったカフェ、「Cafe Festina Lente」や「Woo! Cafe」も彼らがデザインしていた。私もこういう仕事に就きたかった。
 ところで、この本を手に入れるのは今では難しいかもしれない。本の題名を検索しても、ショップは上位にヒットしてこないからだ。アトリエテンマの仕事は『札幌デザインレストラン』シリーズでも見られるが、こっちの本も今は店頭にあるかどうか。私はこれらの本をたまたま『café atelier temmma』のレジ先で見つけて購入した。写真はそのカフェの入り口である。この引き締まった空間は何とも言えない。
 非常に見にくいホームページだが、いくつかの作品は次のリンク先から見ることができる。
atelier temma』札幌市中央区北7条西19丁目momijiビル4F

2009年5月1日金曜日

『Earl Grey』NINA'S

 良い。アールグレイなんだけど、あまりベルガモットが主張しすぎていない。中国紅茶のキーマン(祁門。キームン、キーモンとも)ぽい香りが強い。味や香りのバランスがとても良い。何も言われなかったら、「これ、アールグレイに似てるけど何のブレンド?」と聞いてしまいそう。今まで色んなブランドのアールグレイを飲んできたけど、これはかなりいける。

ニナス紅茶